前回ご紹介しましたスタンド灰皿に引き続き、5台のうちの3台目をご紹介いたします。
この灰皿には、空冷フォルクスワーゲンのエンジンパーツを使用しています。
今回も製作工程を織りまぜながらご紹介させていただきますので、よろしくお願いいたします。
空冷ビートルのパーツでスタンド灰皿を製作【ワーゲンパーツ流用】
灰皿のカップ部分に使用しているのが空冷ビートルの「バルブカバー」です。
灰皿の素材として2種類のヴィンテージパーツを使用
2種類のヴィンテージパーツの内、画像左側が実際に1960年代の空冷ビートルで使用していたバルブカバーです。
右側は古い機械のプーリーで、脚の部分に使用しています。
プーリーを旋盤にセットしてセンターのボスを削ります。この部分が床に触れないように8ミリ程度切削しました。
脚に使用するプーリーを旋盤で加工
全体のバランスをみたときに、どうしても脚のウェイトがありすぎる感じがしましたので、高さが低くなる様にこちらも旋盤で加工します。
センターのボスは旋盤で製作 【削り出し】
プーリーと支柱の接続部分の「センターボス」は、鉄の丸棒から旋盤で削り出して製作しています。
全体の雰囲気はパーツをエイジングして調整
切削加工した部分や新たに製作したパーツと、ヴィンテージパーツが馴染むように、双方を軽くエイジングして調整しています。
屋外で使用する可能性もあるとのことでしたので、マットクリアペイントすることでシットリとした仕上がりになっています。
灰皿カップにお香立てを完備
ワーゲンのバルブカバーの灰皿カップ部分には、スティックタイプのお香に対応したお香立てを完備しています。
カップは脱着式になっていますので、気軽に灰の掃除をする事が出来ます。
ハンマートーンを生かしてトップの装飾を製作
トップの装飾は、鉄板を打ち出して製作していまして、独特なハンマートーンが個性的な表情になっています。
カップフレーム部分にも鉄製リベットを使用して組み上げています。
鉄板から鈑金して灰皿のフタを製作
展開図を作成→鉄板の切り出し→曲げ加工→エッジのアール加工→各部の摺り合わせ→溶接→研磨→エイジング
といった、いくつもの工程を経て灰皿カップに合ったフタを製作しました。
溶接ビードを研磨後の画像です。ヴィンテージパーツの雰囲気に合わせて、適度な甘さを残しています。
丸棒でフタの持ち手となるハンドルを製作しました。
【着色+エイジング】 フタ全体の雰囲気を最終調整
新たに製作したフタを着色し、全体の雰囲気に合わせてエイジングしていきます。
最後に全体の画像をもう一度。
フタの有無で、それぞれ感じる印象はいかがでしょうか?
基本デザインは以前にも製作経験のあるものですが、細かいバランスに関しましては毎回素材に合わせて調整しています。
ヴィンテージパーツのストック状況にもよりますので、何時でも製作可能というわけではございませんが、このようなスタンド灰皿に興味がございましたら一度ご相談いただけたらと思います。
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最後に前回ご紹介しました「ハコスカのパーツでスタンド灰皿を製作」等のリンクも張っておきますので、ご興味ございましたらご覧ください。
それでは、残り2台もお楽しみにお待ちください。


