以前の作例を見られたお客さまから、「ヴィンテージパーツを用いたオリジナルのスタンド灰皿が欲しい」というご相談をいただきました。
屋外で使用するので、全体の雰囲気に合う様「蓋」もお願いしたいとのことでした。
今回の記事では、1点1点の灰皿にフォーカスするのではなく、5台(5種類)の灰皿に共通するポイントや、製作の流れなどをおおまかにご紹介させていただきたいと思います。
1点ものの屋外用スタンド灰皿を「5種類」製作しました
ヴィンテージパーツを使用する関係で、パーツの入手が困難な場合もあり、何時でも製作出来るものではなかったり、パーツの個性に応じて全体のデザインを進めていくという流れなどを事前に説明させていただきました。
パーツも何とか目処が付き、お見積もりにもご納得いただきまして、まずは3台ご注文いただきました。
先行で納品させていただきました3台にご満足いただきまして、追加で2台ご注文いただき、合計5台製作させていただきました。
全ての灰皿のパーツ構成は個々に違っていて、それぞれ個性的なスタンド灰皿に仕上げさせていただきました。
ヴィンテージパーツの個性を生かしたデザイン
使用しているヴィンテージパーツは、古い車(ヴィンテージカー)や機械の部品です。
必要に応じてこれらのパーツに最低限の加工をして、素材の経年の雰囲気を生かしたデザインをイメージします。
サイズも個々に違いますので、全体のバランスはこれらのパーツとのバランスからイメージしています。
削り出しパーツを多数製作
灰皿トップのカップと、脚(ベース)にヴィンテージパーツを使用しています。
ベースには古い機械に使われていたプーリーを主に使用していますが、このベースと支柱を接続する「ボス」は、鉄の塊から旋盤という工作機械で削り出して製作しています。
直接溶接してしまえば簡単ですが、「全体がひとつの作品」になるように、それぞれの部品単体もデザインしています。

屋外用の仕上げと専用の蓋を製作
屋外での使用を前提に、各部の防水・防錆対策も合わせて設計し、2液ウレタンのマットクリア塗装で仕上げています。
灰皿として使用しない時用に「フタ」の製作もご依頼いただきましたので、ビンテージパーツを含めて全体のデザインに合う蓋を製作しました。
シートメタルから鈑金して蓋を製作
イメージしたデザインから展開図を作成し、シートメタル(鉄の薄板)を加工します。
切断し、ハンマーや専用工具を駆使して形をつくり、溶接し、表面を仕上げて、表情豊かな1点ものの「蓋」を製作しました。
コーションプレートも1点もので製作
GANZのコーションプレート(ネームプレート)も取り付ける場所の形状やサイズに合わせて1点もので製作しています。
ブラス製(真鍮)のため、エイジングすると独特の雰囲気を醸し出してくれます。
ハンマートーンと刻印の相性も良く、もちろん本体のビンテージパーツや黒皮鉄との相性も抜群です。
こうして1点1点丁寧に手作業で製作させていただきました 5種類のスタンド灰皿を、これから1点ずつ記事にして順番にご紹介させていただきたいと思います。
引き続きお付き合いよろしくお願いいたします。
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