「LED」の普及が加速すると同時に、「LEDのマーキーライト」についてもご相談をいただく機会が増えてきています。
具体的には「オリジナルで製作するならLEDにしておいたほうがいいですか?」「裸電球の雰囲気が好きなんですがLEDだと雰囲気変わりますか?」といった内容が多いです。
今回、ロゴマークとテキストを組み合わせた比較的「小型」のマーキーライトを「LED仕様」で製作させていただきましたので、そちらのご紹介と合わせて、ご質問にお答えしてみたいと思います。
ご依頼いただきました「sunnin様」「Degica様」、こちらへの掲載もご快諾くださりありがとうございました。
マーキーライトの光源をLEDにするメリット【裸電球と比較】
一般的な照明では「省エネ」を目的としたLED化が目立っていますが、マーキーライトをLEDで製作するメリットにはどんなものがあるのでしょうか。
GANZのまわりのお客さまには「裸電球」ファンもたくさんおられますので、様々な視点からこれらの「光源の違い」について、お答えしてみたいと思います。
「LEDにするべきか」「裸電球にするべきか」について何かのヒントが見つかって、ご自身のイメージに合ったマーキーライトを製作する際のお役に立てれば幸いです。
【LED】を光源にするメリット
マーキーライトの光源をLEDにするメリットは、主にこの5点が挙げられると思います。
- 省エネ:電球や蛍光灯に比べて同じ明るさの時の消費電力が小さくなります。
- 小型化できる:小さな光源で発光できるので小型化が可能です。
- 発熱量が少ない:発熱量が少ないためサイン本体の構造の自由度が増します。
- 紫外線が少ない:紫外線が少なく、これに集まる虫が減少したり、紫外線による商品等の劣化を防止できます。
- 寿命が長い:一般的に電球の寿命は約3000時間、LEDは約40000時間と10倍以上の寿命だと言われています。
例えば、たくさんの光源を必要とする大きなマーキーライトの場合には「省エネ」できると節電効果が高くメリットが大きいと思いますし、虫が多い地域の屋外または、屋外に向けたショーウィンドーなどでご使用の場合には紫外線が少ない事がメリットになってくる場合もあると思います。
これを製作者の立場から見てみますと、「小型化」できるというのがかなり大きなメリットになってきます。詳細は後ほど解説しますが、小型化できることでロゴマークなどの複雑なデザインのマーキーライトの製作が可能になったり、電球の規格に制限されるようなことがなく製作の自由度が高くなります。
【裸電球】の魅力
暖かみがあって、フィラメントが放つキラキラとした柔らかい光がとても魅力的な「裸電球」は、LEDが普及した現在でもファンがたくさんおられます。蝋燭や裸電球の光は明るさを確保するだけのものではなく、「ひかり」によって安らぎを与えてくれる効果も大きいように感じています。
LEDが近年急速に進化して、色味や発光の雰囲気が大きく改善されてきているのは事実です。
しかし、使用環境によってはその雰囲気の違いを大きく感じてしまう場面もまだまだ多く、「LED一択」という状況にはまだまだ時間がかかるように感じています。
「真空管」や「アナログレコード」のように、コアなファンに支えられてマニアックに残ってく存在なのかもしれません。
【サイズ】と【ひかりの好み】で光源を選択
LEDと裸電球のそれぞれの魅力(メリット)をまとめてみましたが、なんとなくイメージは感じていただけましたでしょうか?
電球型のLEDの中でも、みなさまが良く目にする大きさの電球は、口金のサイズが「E26」というものになります。このサイズですと、LEDでもエジソンバルブタイプのものやクラシカルな演出を意識したものが登場しています。
しかし、これをマーキーライトに使用するためには、本体サイズがそれなりに大きくないとサイズバランスが悪くなってしまいます。
よくご注文をいただくマーキーライトのサイズ目安として、アルファベット1文字の高さが30センチから60センチほどが多いのですが、この場合はもう少し小さな電球が必要で、このサイズのLED電球はまだまだ選択枠が少ないのが現状です。
サイズが大きいマーキーライトでしたら「ひかりの好み」によって、裸電球かLED電球かお選びいただくことができます。LEDの発光や色味は、使用するタイプにより違いが大きく、また新商品もどんどん発表されていますので詳細はお問い合わせいただければ経験を交えて、その時のおすすめをお伝えいたします。
逆にアルファベット1文字あたりの高さが20センチ以下の小さなマーキーライトの場合には、ほぼ「LED一択」になってきますので、次の項でその点をもう少し掘り下げてみたいと思います。
小型のマーキーライトにはLEDが優位【複雑なロゴに対応】
今回の製作例のように、小型で複雑なマーキーライトを製作する場合には、LEDのメリットが大きく「優位」なります。
LEDにすることで小型で複雑なロゴ・デザインにも対応
LEDは、小さな発光素子(チップ)を光源としていますので、省スペースに対応できます。直進性の高い光をレンズによる屈折や、反射を利用して拡散しているものが多いのがひとつの特徴です。
今回のような小型のサイズになりますと、家庭用の100Vの電源で使用できる小さな電球がなく、サイズやスペース的にもLEDを使用する事になってきます。
光源の小ささを生かして、数を並べることができて、コンパクトながら十分な迫力を感じていただけると思います。このような複雑なロゴ・デザインでも、支給いただいたデータを大きく変更することなく再現できています。
テクスチャ加工した反射面や側面への光の反射の感じも、絶妙な光量も個性があっていい感じだと思いますが、みなさまはいかがでしょうか?
施工【壁付け】を考えた構造と工夫
小型のマーキーライトを「壁付け」で使用する場合には、通常のマーキーライトのように1文字ずつバラバラの構造だと、配線もありますし全てが細かいので施工が大変になってしまいます。
そこで、少し構造を工夫して施工しやすくしてみました。
今回のようにロゴマークとアルファベットがそれなりの数になるときは、フレームを介してグループ化することで施工が簡単になりますし、配線も隠せるのでおすすめです。
フレームの色を壁に合わせることで目立たなくなりますし、本体のサイズに合わせて最適なフレーム構造での製作にも対応しております。(今回は壁のサンプルをいただいて調色しました)
ここまでご説明せていただいたように、サイズの小さいマーキーライトにはLEDにするメリットが大きく、デザインも生かせておすすめです。
裸電球の光にこだわりたい方は、本体サイズに注意して迫力あるマーキーライトをイメージしてみてください。
GANZのお客さまは、デザインにこだわる方が多いので、更に複雑なデザインにも対応できる様に新しい企画の準備も進行しています。まだまだマーキーライトの可能性を感じていて楽しみで仕方ありません。
LED電球も、これから更に進化していくと思いますので、そちらも楽しみにしながらポイントポイントで新製品をテストしながら模索していきたいと思っています。
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