GANZ・20周年のごあいさつ

本日2023年6月18日で、GANZは20周年を迎えることができました。

久々のBLOGなのに、ありきたりなごあいさつだけでは、わざわざBLOGを見に来ていただいた方に申し訳ありませんので、この機会に20年前の「開業時のこと」などを少しだけ書いてみようと思います。ご興味ございましたらご覧ください。

埼玉で35坪の工場をかりてGANZをスタート

20年前、2003年同日に、ご縁があった埼玉県で35坪の工場を借りてGANZをスタートしました。

設備といったら、自動車整備関係の手持ちの工具、半自動溶接機、コンプレッサーと少しばかりのエアーツールと電動工具だけ。。。

それでもワクワクしながら工場に設置して、スカスカの工場なのに不安どころか毎日興奮して、夜遅くまで作業していたのを覚えています。

いま振り返れば、若さ故のまったく根拠のない自信と、勢いだけでスタートしたように思います。

「開業・事業経営」に関しても全くの無知ですから、本を読んだり現代と比べてかなり情報が少ないインターネットで調べて、慣れない事務手続きにも苦労した記憶があります。

まずは基準となる作業台を制作

開業直後なんてほとんど仕事はありませんので、真っ先に「溶接用の作業台」を制作しました。

それまでのわずかな経験の中で感じていた課題を克服するために、サイズ、機能性、精度、汎用性など、悩みに悩んで設計して制作しました。

平面、直角、垂直、水平、どれも基準がないことには始まりません。
まともな基準がない環境で、

「これからのものづくりのすべての基準となる作業台」

を精度良くつくることは、当時の自分にはとても大変な作業でした。

その苦労の甲斐があって、いまでも大満足で愛用しているメインの作業台です。

大型のブラストキャビネットを自作

空冷ワーゲンのメカニック時代に、ワンオフパーツの制作、レストアを経験する中で「いつかは絶対に欲しい」と思っていた設備のひとつ。

それが「大型のサンドブラスト」でした。

当時流通しはじめていた海外製のリーズナブルなモデルでは納得がいかず、都内の専門業者さんに足を運んで大型の実機を見せていただいて、お見積もりをいただいて、その価格にビックリ。。。

開業直後で仕事もまともにない自分には検討の余地もなく、「自作」を決意。
ブラストキャビネットのサイズは、

「ベスパのフレームやハーレーのリジットフレームが丸ごと入るサイズ」

に決めて、イチから設計して制作しました。

ブラストが完成して数年後には、実際にハーレーのフレームやらエンジンパーツのブラストのお仕事をいただいたり、ベスパのレストアなどで予想以上に活躍してくれました。

これももちろん今でも大活躍の主要設備になっています。

あっというまに工場が手狭に

徐々に仕事も増えてきて、当時（埼玉時代）は、店舗什器、バイク、車、デザインを軸に、いろいろなお仕事に挑戦する機会をいただきました。

それに伴って設備を追加したり、備品を制作したりを繰り返すうちに、あっという間にスカスカだった工場が手狭になってしまいました。

埼玉で広い工場に移転する選択もありましたが、「いつかは静岡で」という思いが日を追うごとに強くなって、2009年に一大決心して埼玉から現在の静岡（藤枝）に移転しました。

移転後も、相変わらず設備は増え続け、それに伴ってできることも増え、クオリティも少しずつ向上しています。

このまま設備の事など書き続けてもキリがありませんので、今日のところは「開業時～静岡移転まで」で割愛させていただきます。
（ご要望がございましたら続きもまたいつか・・・）

「継続は力なり」を実感しています

開業時のことを思い出して、写真を見返しながらこの記事を書いています。

勢いだけで、スカスカの工場からはじめて、「何屋かわからない」と言われ続けながら、ただただひたすらに「自分たちが大好きなものづくり」を続けてきました。もちろんいまもその熱は冷めず続けています。

【たくさん挑戦して、たくさん失敗して、たくさん考えて、真剣に作業する】

ただただこれを繰り返してきただけですが、気付いたら20年経っていました。

「職人の世界」では、20年程度の経験ではまだまだ。。。その通りだと思います。

それでも、確実に言えること

「明らかに20年前よりも多くのことが上手にできるようになっています。」

昨日よりも今日、1ミリでも成長していれば、10年20年で大きな成長に繋がることを、いまあらためて実感しています。

みなさまに感謝の気持ちを込めて

お客さんに恵まれて、業者さんやまわりの方々に恵まれて、いろんな機会にも恵まれて、大不況真っ只中でも、元気にGANZの活動を続けています。

関わってくださるみなさまに、心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

本当に本当にいつもありがとうございます。
そしてこれからもGANZと私たち2人をよろしくお願いいたします。

2023年6月18日 GANZ 代表光飛田晴也