ウッドアンドスチール・ファクトリースツールの詳細をご紹介します
前回の「ウッド座面の製作についての記事」に引き続き、今回は個性的な鉄脚にフォーカスした全体についてご紹介いたします。
今回のご相談はセレクトショップをされている常連様からで
「お客さまがブーツの試着を安心してできる格好いいスツールが欲しい」
というものでした。
お客さまから、理想とする「高さ」や「座面サイズ」などの重要事項をお聞きして、ご提案の準備を進めました。
追加のご要望として「できれば以前つくっていた灰皿のように古い部品とか使えないですか?」といったご相談もいただきました。
そこからラフ案を考えご提案をさせていただき→製作→完成となりました。
お客さまのご厚意で、素敵な店内でも撮影させていただきましたので、そちらも合わせてご紹介いたします。
ファクトリースツールらしい存在感を醸し出すキャスト(鋳物)パーツから見ていきましょう。
鉄脚に使用したこの部品は、旧いアメ車(1966年シボレーインパラ)のハブを流用しました。
たまたまストックしてあったものがあってサイズ的にも存在感も良さそうだったので、こちらをご提案させていただいたところ即答でオッケーいただきました!
古い部品なのでしっかり洗浄してから各部を採寸、それから脚の部分と支柱の部分を設計していきます。
こういった古い部品と新たに製作する部分をミックスする場合に僕が気をつけていることは、どちらかが主張しすぎず自然な一体感が出るようにすることです。
個性的なパーツを寄せ集めただけのものにならないように、全体を馴染ませていく工夫をしています。
例えばどのようなところかと言いますと、まずは流用したハブと支柱のつながりが不自然にならないように鉄の塊からジョイント部分を削りだして製作しています。
もうひとつの大きな部分と言えば、ハブの表面処理でしょうか?
鉄の鋳物ということで、錆の表情も加わって単体では良い雰囲気だったのですが、合わせてみるとちょっと主張しすぎてしまう感じでした。錆の表情を僅かに残す程度に止めて、全体に合わせた仕上げを加えました。
その他にもあまり見えない裏側もガッチリ手を入れてますがそのあたりは割愛させていただきます。
続いては脚の先端部分です。
ここもデザイン段階で結構悩んだ部分です。
ハブがあまりにも個性的なためにシンプルすぎてもバランスが悪くなってしまいます。
適度にメカニカルなイメージに仕上げてみました。
ここにも削り出しパーツを製作して一体感を出しています。
ウッド座面は、木目や節の表情が美しく深みがでました。
デザイン的なアクセントにもなって、実際に使用する場面でも便利な鉄製のリングも良い表情です。
座面のモールディング部分とのからみでリングサイズの決定にちょっと注意が必要ですが、イメージどおりにまとまって一安心です。
あらためて全体のイメージをご覧下さい。
やはり、ウッドフロアーのこの雰囲気に合いますね~!
ブーツの試着をメインの用途にしていますので高さを低めに抑えていますが、かなり存在感がありますね~!
最後にNさまに座っていただいて撮影にご協力いただきました。いつもありがとうございます!
見てください!ブーツの試着にいい高さだと思いませんか?
革ジャンにブーツのNさんのスタイルも、後ろに写っているバイクも、この空間も全てがいい雰囲気ですね~。
ぜひ名古屋の「DUDEさん」に足を運んで、洋服やブーツはもちろんバイクやインテリアについてもいろいろ聞いたり感じたりしてみてください。
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